チームMの野望~伊予柑課長が銀行強盗!?・・・【まだ桃太郎にはなりきれない】
今日は、チームMの野望シリーズ、待望の第一弾をお送りします。
精鋭揃いのチームMに降りかかる悪夢とは?
スピード感溢れる物語に、全米が揺れた!?
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ある日の事、
伊予柑課長は珍しく真剣に考えていました。
(なんか刺激がほしいわ)
おやおや、
朝起きて→ 会社に行って→ 家に帰ったら眠るだけの生活に飽きてしまったようです。
「 銀行強盗でもやってみるか。まずは、メンバー探しやな 」
突然です。これは衝動としか言いようがありません。
そう言うと、真っ先に思い浮かんだのが 同僚の 野村 でした。
=【紹介しよう】========================
野村
身長、170㎝
体重、110㎏
130kg
得意技:・2階から飛び降り、全体重で床を踏みつける
弱点 :・体力が少ない、ヘルニア持ち
================================
(よしよし、相棒はこれでOK。あと一人ほしいのぉ。誰かおらんかのぉ)
考えた結果・・・
思い浮かばなかったので、
同僚の 木津根 を誘うことにしました。
(きつね)
( あいつは わしには 逆らえんわ )
木津根 に声をかけると、しぶしぶ首を縦に振りました。
=【紹介しよう】========================
木津根
身長:175㎝
体重:70㎏
得意技:・鉄のハートで人の事を気にしない
・蹴り上げたボールを、瞬きせずに落ちるまで見る事が可能
弱点 :・嘘が下手くそ、嘘がばれると目が泳ぐ
================================
さて、メンバーが揃ったので、さっそく犯行当日の段取りを事前に打ち合わせしていきます。
「 明日の20時に、総合公園の噴水に集合するように 」
伊予柑課長は、野村 と 木津根 に連絡しました。
~~~~~~~~ 打合せ当時 ~~~~~~~~~~~
約束の20時になっても誰も現れません。
おやおや、どうしたのでしょう・・・?
渋滞に巻き込まれたのでしょうか・・・?
伊予柑課長は気になって、野村 に電話をしました。
伊予柑課長
「 野村、今どこやねん? 」
「 課長すいません、商品の発注を忘れてて今現場に向かってます、工務店がカンカンで 」と、野村は言いました。
仕事のトラブルのようです
次は 木津根 です
伊予柑課長
「 今どこやねん? 」
木津根 は小声で答えました。
「すんまへん、クレームで客につかまってますねん。」
という電話とは裏腹に、電話越しの奥の方からは楽しそうなカラオケが聞こえてきました。
(あいつら連絡ぐらいせんかいな。もうええ、わしが書面に書いて明日2人に渡したろう)
と、ぶつぶつ言いながらも家に帰って計画書を作成したのでした。
~~~チームMの計画~~~
= ターゲット:鬼ヶ島銀行=
注意!
当日はコードネームで呼び合うこと、
わしは = タロウ
野村は = イヌ
木津根 = サル
= 集合時間 =
9時半 ・・・わしと野村が駅に集合
10時 ・・・店の開店を狙って、わしが単独で突入(犯行を仕掛ける)
10時半・・・木津根が店の前の道路に待機 → わしと野村が出てきた瞬間に逃走する
= 用意するもの =
野村 ・・・覆面マスク、威嚇用の武器 、大きなふくろを
木津根・・・逃走用の車、目印の旗
= 当日の細かな動き =
1.まず わしが突入し、お金を用意させる
2.「 イヌ! 」と叫んだら、それを合図に野村が中に入る
2-2. 置いてある現金を持って逃走
3.絶妙なタイミングで、木津根 が用意した逃走用の車で逃げる
4.お宝を山分け
完了
(抜かりなし)
~~~~~ 完 ~~~~~
前日、伊予柑課長は瞑想をしました。
(わしは出来る・・・わしは出来る・・・出来ない理由を無くせばいいんじゃ・・)
~~~ 犯行当日 ~~~
9時半
野村がやってきました。
手には、大きなマスクと、小腹が空いた時の為の桃の缶詰め、武器の竹刀、大きなフクロウを持っていました。
伊予柑課長は言いました
「 わしの覆面は?あと、なんでフクロウ? 」
野村
「仕事で忙しくて、課長の覆面を忘れたのに気付いたので、さっきコンビニでマスクを買ってきました。あと、大きなふくろ と書いてあったのが ふくろう に見えました。ちなみに名前はキジです」
( あちゃー。 フクロウの名前がキジって、笑うわ )
と、伊予柑課長は思いました。
10時まで後5分。
2人に緊張が走ります。
伊予柑課長は穴を開けたマスクを取り付け、準備は万全。
10時になりました
伊予柑課長が店に向かって走りだしました!
「 あ、あぁ! 」
野村は目を疑いました。
何という事でしょうか。
ターゲットの銀行ではなく、その隣の老人ホームに間違えて入って行ったのです。
~~ 老人ホーム 「銀河」 ~~
「金を出せ!」
「早くせんか!」
そういうと、伊予柑課長は 持っていた竹刀 を振り回しました。
その時でした!?
老人ホームの職員が、厨房にあった 吉備砂糖 を投げつけてきたのです。
しかし、砂糖でひるむ伊予柑課長ではありません。
伊予柑課長の白熱の演技は続きます・・・
その時でした!?
プシュー
老人ホームの職員が今度は、消火器で反撃してきたのでした
伊予柑課長はあっという間に粉に包まれました。
( あちゃー、息ができんわい、こりゃたまらん )
どんどん、どんどん苦しくなってきました。
たまらず、
「 しぬー 」
と叫んだのです。
すると、外で待っていた野村が走って来たのではありませんか。
( 外にいた野村 には、しぬー が いぬーと聞こえたのでした。 )
野村は煙に包まれた中、伊予柑課長の声のする方へ走りました。
その時です。
床に固まった吉備砂糖につまずき、こけそうになりましたが、
何とか伊予柑課長の額にしがみつきました。
その時、右手に持っていた桃の缶詰めは伊予柑課長の額に押しつけられたのでした。
「 野村ー、ひけー! 」
そう伊予柑課長は叫びました。
この時すでに、コードネームで呼び合う事は頭にありませんでした。
野村は、伊予柑課長とその近くにあった金が入っているだろう箱を持って、外に飛び出しました。
この時の時間はまだ、10時15分。
木津根はまだタバコを吸っていました。
「 きつねー! 撤収や、車を出せ ! 」
伊予柑課長は叫びました。
慌てて車に戻りエンジンをかけました。
プスプス・・・ プスプス・・・
エンジンがかかりません。
ガソリン切れのようです。
昨日、伊予柑課長からガソリン代を2,000円もらいましたが、
パチンコですってしまったのです。
「 ええい、走れー 」
チームMは走りました。
置いてかれまいと野村・木津根・フクロウは伊予柑課長にしがみついたのです。
イヌは課長のズボンをしっかり掴み、
サルは課長の背中に食らいつき、
キジは額の桃をつつきました。
「 こりゃーたまらん 」
おもわず伊予柑課長は川へ飛び込みました
「 あ、あぁ!! 」
ドンっ
目を覚ますと、そこはベッドの下でした。
(あれ、夢か。。)
伊予柑課長は胸を撫で下ろしました。
夢で良かった。
(刺激は大きすぎてもキツイわ、平和が一番)
そうあらためて思ったのです。
ふと見ると、伊予柑課長の右手には、
坊っちゃん団子が握られていたのでした。
もう銀行強盗なんて、コリゴリだと思った伊予柑課長でした。
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